礼 & 法 ∽ 伝統 & 革新・・・?
古くからある儀礼、道徳的なもの、それを実践することを重んじるのが儒家の人たちの考え方です。つまり、国が乱れるのは心が乱れるからだ、ということですね、だから、人間の内面のありように目を向けましょうというわけです。
一方、法家と呼ばれる人たちはそんなことで国は治まらない、きちんと功績を上げたものにはそれに報いるように、悪さをしたものは罰する必要があると主張しました。韓非子を読むと、結構、辛辣に書いてあるから面白いものです。それほどまでに、国を治めることに心血を注いでいたようです。
おそらく、どちらも兼ね備える必要があり、足して二で割るくらいが丁度いいのではないかと。どちらにも偏ることなく、それぞれのいいとこ取りがいいですね。
似ているかどうかわかりませんが、昔からの習慣や方法を重んじる、伝統を大切にする考えとより良い方向に物事を改める必要がある、革新が必要だとする考えは礼と法の関係に近い気がします。
どちらも必要で、どちらに偏っても、恐らくは上手く社会が回らない。何だかんだ、お互いに批判しあったり、攻撃したりしても、結局のところ、どちらの考えの人間もそれなりに存在していて、それで世の中、結構、上手くいっている感じです。
マズイのは極端に考えが偏ってしまうことであり、そのような状況は中々に悲惨です。