一人会社について vol.1
昨今、一人会社(構成員が一人のみの会社)が割と増えてきている印象です。ですが、会社には社長がいて、部長がいて、課長がいて、・・・といったように複数人で構成されるのが一般的な認識ではないでしょうか?
ここで会社を構成する要素について、少し考えてみたいと思います。
(なお、私は法律の専門家ではないですし、ここではざっくりと会社のことを理解することが目的なので、厳密性よりわかりやすさ重視とします。あしからず。)
まずは、会社の定義です。
会社法 第3条
第三条 会社は、法人とする。
読んで字の如く、会社=法人ということです。
一応、法人についても簡単に触れておきます。
民法 第33条、34条
第三十三条 法人は、この法律その他の法律の規定によらなければ、成立しない。
第三十四条 法人は、法令の規定に従い、定款その他の基本約款で定められた目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う。
我々、人間は自然人と呼ばれますが、法人は法律上の概念です。
(法人については様々な考え方がありますので、興味のある方は調べてみてください。)
さて、話を会社に戻します。
会社法 第2条
会社は4つの種類があります。
・株式会社
・合名会社
・合資会社
・合同会社
それぞれに違いがありますが、ここでは代表的な株式会社について取り上げてみます。今回は構成要素について、何が必要とされるかに着目します。
会社には本当に先程、述べたとおりに部長や課長が必要なのでしょうか?
設立の詳細な手続きの説明は省きます。ここでは設立の手続きが終わったものとします。
会社法 第49条
第四十九条 株式会社は、その本店の所在地において設立の登記をすることによって成立する。
株式会社であるからには、出資してくれる株主が少なくとも1名以上はいるわけです。
さて、その株主ですが、出資した金額以上は責任を負いません。よく言われる、株主の有限責任と呼ばれるものです。
会社法 第104条
第百四条 株主の責任は、その有する株式の引受価額を限度とする。
また、株主は、次のような権利を有します。
会社法 第105条
第百五条 株主は、その有する株式につき次に掲げる権利その他この法律の規定により認められた権利を有する。
一 剰余金の配当を受ける権利
二 残余財産の分配を受ける権利
三 株主総会における議決権
2 株主に前項第一号及び第二号に掲げる権利の全部を与えない旨の定款の定めは、その効力を有しない。
(vol.2へ続く)