成果連結 - vol.1 -

連結修正仕訳は、資本連結と成果連結の2つに分類することが出来ることは以前に記載したとおりです。

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ここでは、成果連結について整理していきます。

 

1.債権と債務の相殺

まずは、ルールの確認です。

企業会計基準第 22 号「連結財務諸表に関する会計基準」第31項

31. 連結会社相互間の債権と債務とは、相殺消去する。 

(注10) 債権と債務の相殺消去について

(1) 相殺消去の対象となる債権又は債務には、前払費用、未収収益、前受収益及び未払費用で連結会社相互間の取引に関するものを含むものとする。

(2) 連結会社が振り出した手形を他の連結会社が銀行割引した場合には、連結貸借対照表上、これを借入金に振り替える。

(3) 引当金のうち、連結会社を対象として引き当てられたことが明らかなものは、これを調整する。

(4) 連結会社が発行した社債で一時所有のものは、相殺消去の対象としないことができる。 

 

例)親会社P社は子会社A社に対して売掛金10,000を計上している。A社は買掛金として当該残高を計上している。P社は当該売掛金に対して貸倒引当金200を計上している。

 

(仕訳)

・債権と債務の相殺

買掛金 10,000 / 売掛金 10,000

 

・貸倒引当金の調整

貸倒引当金 200 / 貸倒引当金繰入額 200

 

2.取引高の消去

連結会社間の取引高については相殺消去します。

 

例)親会社P社は子会社Aに対して商品Bを10,000で売り上げた。

 

(仕訳)

・取引高の消去

売上高 10,000 / 売上原価 10,000

 

(vol.2へ続く)