先見性または想像力を発揮すると?

現時点で生じている問題に対応することも、それはそれで大変ですが、これから先、現時点での意思決定によって何が問題になるか、どのような影響を及ぼすのかについて、見通しを立てることはとても難しい話です。

 

先のことはわからないから、取り敢えず今、問題になっていることだけ対処する。というのは至極最もですし、大抵の場合はそれで問題ないかもしれません。ですが、今行ったことが明らかに遠くない将来、(良くない方向で)影響を与えると過去の経験、知見からわかるはずだと気付かされる事もあります。

 

それを気づかせるのは余裕であり、想像力であったり、感性であったりするわけですが、そういった一見すると分かりづらい能力を発揮することは、殆どの場合、難しいことは経験的に実感しています。

 

先のことを見通して今、こうした方が良いと周囲を説得することはとても大変です。将来の見通しから逆算して、現時点での対応を考えるのでなく、過去の延長上に具体的な行動を決定するのが普通だからです。また、変わりゆく環境の変化を随時捉えることは(私ももちろん)殆どの人々が出来ているようには思えません。

 

変化に気付こうとしないこと、変化を無視して今の状況がずっと温存されると思い込むことはある意味、心地いいのかもしれませんが、永続はしません。歴史を振り返ると、ずっと続いてきたシステムが繁栄し続けるといったことがないことは自明です。

 

そこまでスケールが大きくなくても、日々の営みの中にも、社会の仕組みの中にも、想像力の発揮する余地があるところは無数にあるかと思えるのですが、如何でしょうか?