病院に関する会計 - vol.2 -

次は、財務諸表の各項目についてです。

まずは、貸借対照表について説明します。

貸借対照表の区分としては次のとおりです。

資産

- 流動資産

- 固定資産

負債

- 流動負債

- 固定負債

純資産

 

一般的な企業会計における貸借対照表と異なる部分は次のとおりです。

・医業活動によって生じた債権・債務とその他の活動によって生じた債権・債務は区別して表示します。

・債権・債務のうち、役員等内部のものに対するもの、他の会計に対するものは、特別の科目を設けて表示するか、注記する事が求められます。

補助金については次の通り記載があります。

病院会計準則 第19 貸借対照表科目の分類  3.負債 (4)

補助金については、非償却資産の取得に充てられるものを除き、これを負債の部に記載し、補助金の対象とされた業務の進行に応じて収益に計上しなければならない。設備の取得に対して補助金が交付された場合は、当該設備の耐用年数にわたってこれを配分するものとする。
なお、非償却資産の取得に充てられた補助金については、これを純資産の部に記載するものとする。 

(注15)補助金の収益化について
補助金については、非償却資産の取得に充てられるものを除き、これを負債の部に記載し、業務の進行に応じて収益に計上する。収益化を行った補助金は、医業外収益の区分に記載する。 

・純資産については開設主体の会計基準、課税の取り扱いによって分類が異なるため統一的な取り扱いはできませんが、当期純利益(又は当期純損失)を内書きして、P/Lとの繋がりを明示します。

 

(vol.3へ続く)