かいけいがく vol.2 - 総論 Part.2 -

(vol.1から続く)

 

ここで記録する単位が1つであることに注目します。

 

玉ねぎを仕入れた場合は玉ねぎという商品が増えた、売り上げた場合も商品が払い出されたといったように単純な動きだけに着眼しています。

 

そこで、記録する単位を2つに増やしてみましょう。

仕入れた時

仕入 100円 / 現金 100円


売り上げた時 

現金 120円 / 売上 120円


このように、2つの視点で記録することを複式簿記といいます。 

 

複式簿記(ふくしきぼき、Double-entry bookkeeping system)とは、簿記において、全ての簿記的取引を、その二面性に着眼して記録していき、貸借平均の原理に基づいて組織的に記録・計算・整理する記帳法のことをいう。

出典: 『複式簿記』フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』最終更新 2021年3月13日 (土) 17:36 UTC、URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A4%87%E5%BC%8F%E7%B0%BF%E8%A8%98 

 

 一方、最初で示した記録する単位が1つである場合の簿記を単式簿記と言います。

単式簿記(たんしきぼき、英語Single-entry bookkeeping system)とは、簿記的取引をただ一つの科目に絞り記録・集計する記帳法のことをいう。

出典: 『単式簿記』フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』最終更新 2021年3月18日 (木) 21:07 UTC、URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%98%E5%BC%8F%E7%B0%BF%E8%A8%98

 

このように2つの単位で記録することにより、利益の計算と同時に財産がいくらあるのかといったことも把握できるようになります。

 

例えば、最初に元手が1,000円あったとします。

その場合、記録の方法としては、以下のようになります。

 

現金 1,000円 / 資本金 1,000円

 

その後、上記の仕入れと売上があった場合、現金の動きとしては以下のようになります。

 

1,000円 - 100円 + 120円 = 1,020円

 

なるほど、この方法だと現金の状態まで把握することができそうです。

 

このように、2つの単位で日々の記録をつけることを、経理の現場などでは仕訳をきるといったりします。

 

以後、上記の処理の方法を仕訳と呼ぶことにします。

 

(vol.3へ続く)