かいけいがく vol.88 - キャッシュ・フロー計算書 Part.2 -
(vol.87から続く)
営業CFの表示方法は2通りの方法があります。
直接法:主要な取引ごとに収入総額と支出総額を表示する方法
間接法:純利益に必要な調整項目を加減して表示する方法
(イメージ)
直接法
営業収入 ××
原材料又は商品の仕入支出 △××
人件費支出 △××
その他の営業支出 △××
小計 ××
・・・
法人税等の支払額 △××
営業CF ××
間接法
税金等調整前当期純利益 ××
減価償却費 ××
・・・
受取利息 △××
支払利息 ××
・・・
小計 ××
・・・
法人税等の支払額 △××
営業CF ××
直接法は営業活動にかかるキャッシュ・フローが総額表示される点がメリットですが、
主要な取引ごとにキャッシュ・フローに関するデータが必要であり実務上、工数がかかることから間接法が広く利用されています。
投資CF、財務CFに関しても総額表示が原則ですが、期間が短く、かつ、回転が速い項目に係るキャッシュ・フローについては、純額で表示することも認められています。
法人税等は営業CFに一括して記載します。
利息と配当金の表示は2通りの方法が認められています。
1.損益算定に含まれるか、含まれないかを基準とする方法
→受取利息、受取配当金、支払利息は営業CF、支払配当金は財務CF
2.投資活動の成果と財務上のコストを分ける方法
→受取利息、受取配当金は投資CF、支払利息、支払配当金は財務CF
また、連結キャッシュ・フロー計算書の作成にあたっては、連結会社間のキャッシュ・フローは相殺消去します。
在外子会社における外貨表示のキャッシュ・フローは「外貨建取引等会計処理基準」における収益及び費用の換算方法に準じて換算します。
(vol.89へ続く)