非上場株式のみなし配当の特例 - vol.2 -

前回みた通り、みなし配当は配当所得として扱います。

ですが、次の要件に該当した場合、みなし配当も譲渡所得として課税されます。

 

(要件)

・対象株式は非上場株式であること

・譲渡収入(資本金等の払い戻し)があること

・みなし配当(利益積立金の払い戻し)があること

・譲渡日が相続の開始があった日の翌日から相続税の申告書の提出期限の翌日以後3年を経過する日までの間であること

租税特別措置法 第9条の7 

相続又は遺贈・・・による財産の取得・・・をした個人で当該相続又は遺贈につき同法の規定により納付すべき相続税額があるものが、当該相続の開始があつた日の翌日から当該相続に係る・・・申告書・・・の提出期限の翌日以後三年を経過する日までの間に当該相続税額に係る課税価格・・・の計算の基礎に算入された・・・「非上場会社」・・・をその発行した当該非上場会社に譲渡した場合において、当該譲渡をした個人が当該譲渡の対価として当該非上場会社から交付を受けた金銭の額が当該非上場会社の法人税法第二条第十六号に規定する資本金等の額のうちその交付の基因となつた株式に係る所得税法第二十五条第一項に規定する株式に対応する部分の金額を超えるときは、その超える部分の金額については、同項の規定は、適用しない。

 

また、非上場株式を相続等により取得したときに課税された相続税額のうち、当該株式の評価額に対応する部分は取得費に加算することができます。

 

(参考)

No.1477 相続により取得した非上場株式を発行会社に譲渡した場合の課税の特例|国税庁

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