新株予約権付社債の会計処理
新株予約権付社債は「転換社債型新株予約権付社債」と「転換社債型新株予約権付社債以外の新株予約権付社債」の2つの場合にわけて会計処理を考えます。
①転換社債型新株予約権付社債(英:CB(Convertible Bond))
(発行者側)
以下のいずれかの会計処理が認められています。
・区分法
仕訳イメージ
現金 ×× / 社債 ××
新株予約権 ××
・一括法
社債の対価部分と新株予約権の対価部分を区分せず、普通社債に準じて処理する方法
仕訳イメージ
(取得者側)
取得価額は社債の対価部分と新株予約権の対価部分に区分せずに処理して、
権利行使があった時に株式に振り替える。
仕訳イメージ
・取得時
投資有価証券 ×× / 対価 ××
・権利行使時
取得株式 ×× / 投資有価証券 ××
②転換社債型新株予約権付社債以外の新株予約権付社債
(発行者側)
区分法のみが認められています。
・区分法
仕訳イメージ
現金 ×× / 社債 ××
新株予約権 ××
(取得者側)
仕訳イメージ
・取得時
投資有価証券(社債部分) ×× / 対価 ××
投資有価証券(新株予約権部分) ××
会計処理は以上のとおりです。
設例で確認してみましょう。
例)A社は2020年4月1日に以下の条件で転換社債型新株予約権付社債を発行した。
・額面金額:200,000
・払込金額:180,000
・期間:2020/4/1〜2025/3/31
・利率:0%
・2022/3/31に上記の全てにつき、新株予約権の行使請求があり新株を発行した。
・償却原価法の適用は定額法とする。
(仕訳)
2020/4/1
2021/3/31
*1 (200,000 - 180,000)÷ 5 = 4,000
2022/3/31
新株予約権付社債 188,000 / 資本金 188,000*2
*2 180,000+4,000+4,000=188,000