かいけいがく vol.118 - 所得税 Part.4 -
③課税標準の算定
①各所得の算定、②損益通算・純損失及び雑損失の繰越控除が完了した後に算定された金額を課税標準といいます。
課税標準は総合課税される項目と分離課税される項目にわかれます。
総合課税される所得合計を総所得金額といいます。
④所得控除
次に所得控除額を算定します。
所得控除はいくつかの種類があります。
・雑損控除
・医療費控除
・社会保険料控除
・小規模企業共済等掛金控除
・生命保険料控除
・地震保険料控除
・寄附金控除
・障害者控除
・寡婦控除
・ひとり親控除
・勤労学生控除
・扶養控除
・基礎控除
けっこうありますね(;´∀`)
根気強くひとつずつみていきましょう!
・雑損控除
雑損控除は生活用資産に一定の原因となる事象が発生した場合に適用できます。
(発生原因)
災害、盗難、横領
(対象資産)
所有者:納税者本人、納税者と生計を一にする配偶者やその他の親族でその年の総所得金額等が48万円以下(令和元年分以前は38万円以下)の者
対象資産:生活に通常必要な資産*1
*1 1個もしくは1組の金額が30万円を超える書画、骨董、貴金属等は除く
(控除額)
以下のいずれか多い方の金額
(1)損失額 - 総所得金額等×1/10
(2)損失額のうち災害関連支出 - 5万円
なお、雑損控除の適用のためには確定申告の必要があります。
また、関連する支出額についての書類の添付または提示が必要です。
・医療費控除
(対象者)
納税者本人、本人と生計を一にする配偶者その他の親族
(対象範囲)
上記の対象者のために支払った医療費*2
*2 その年に支払ったものである必要があり、未払いのものは含まれない
(控除額)
支払った医療費 - 保険金等により補填される金額 - 10万円*3
*3 総所得金額等が200万円未満の場合、総所得金額等×5%
医療費控除の適用を受ける場合、確定申告書の提出が必要です。
(vol.119へ続く)