かいけいがく vol.125 - 相続税 Part.4 -

引き続き財産の評価の方法についてみていきましょう。

 

・貸宅地

自分で使っている土地(自用地)ではなく、借地権がある土地のことを貸宅地といいます。貸宅地の評価額は権利の内容によって、評価方法は異なりますが、一般的な貸宅地の評価方法は次のとおりです。

 

(貸宅地)

評価額 = 自用地評価額 - 借地権評価額

= 自用地評価額 - 自用地評価額 × 借地権割合

= 自用地評価額 × (1 - 借地権割合)

 

もしも、所有している土地に家屋を建てて、他の人に貸し付けるとした場合の評価はどのようになるでしょうか?

なお、このような場合の土地を貸家建付地といいます。

 

貸家建付地

評価額 = 自用地評価額 - 自用地評価額 × 借地権割合 × 借家権割合 ×賃貸割合

= 自用地評価額 × (1 - 借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合)

 

ここでいう借家権とは家屋を使う権利のことをいいます。

借家権の評価は次のとおりです。

 

(借家権)

評価額 = 固定資産税評価額(家屋) × 借家権割合 × 賃貸割合

 

また、他の人に貸している家屋を貸家といいます。

貸家の評価は次のとおりです。

 

(貸家)

評価額 = 固定資産税評価額(家屋) - 固定資産税評価額(家屋)× 借地権割合 × 賃貸割合

= 固定資産税評価額(家屋) × (1 - 借地権割合 × 賃貸割合)

 

・上場株式

株式は上場している株式とそうでない株式で評価方法が異なります。

上場している株式は証券取引所で形成される株価情報を参考に評価することになります。

 

(上場株式)

評価額 = 保有株式数 × 株価*1

 

*1 以下のいずれか低い価格を選ぶことになります。

① 被相続人がお亡くなりになった日の最終価格

② 被相続人がお亡くなりになった月の毎日の最終価格の平均額

③ 被相続人がお亡くなりになった月の前月の毎日の最終価格の平均額

④ 被相続人がお亡くなりになった月の前々月の毎日の最終価格の平均額

 

(vol.126へ続く)