何をもって進化していると断言できるか?- 表現形式の変化を例に -

東京・汐留に広告をテーマにした「アドミュージアム東京」という施設があります。この施設では江戸から現在に至るまで、広告がどのように発展してきたのかを時系列で追うことができるようになっています。

 

www.admt.jp

 

時代と共に表現方法が様々に移り変わってきている様子がわかって非常に興味深いです。また、社会の情勢を反映したメッセージから、どのようなことを伝えようとしているのか読み取ることも面白い。

 

美しい表現方法をただ眺めているだけでも楽しいです。

ただ思うのが、広告に限らずあらゆる分野で何をもってして、発展している、進歩している、進化・深化していると言えるのか?、そんなことをふと思いました。

 

技術的な進歩や表現技法の巧拙はあるにせよ、決定的に信じられる指標がない限り、それは当時代を生きる人達の主観の域をでない。客観的に測る指標も唯一絶対のものなどなく、やはりその時代に受け入れられるものが良いものだとされる。

ただし、それが過去に生み出されたものと比べた時に、優れているのか劣っているのかを判断することはできない。現代に生きる人々の感性にもっとも合致するものが高い評価を得ることができるということです。

 

新しい考え方や技術は生まれては消えていくものですが、それは変化でありどれが優れているのかといったことは議論する対象とはならない。あくまでも、個々人の主観、価値観に依るところが大きい。本当にそれだけの話、そのような印象を受けました。