財務分析のきほん vol.2

３．ROIC（Return On Invested Capital：投下資産利益率）

ROICは、事業に投下した資産からどれだけのリターンを得ることが出来たのかを測る指標です。

同じように資産からのリターンを表す指標にROAがありますが、ROAとROICの違いは何でしょうか？両者の計算式を比べてみましょう。

（計算式）

ROA　＝　利益　÷　総資産

ROIC　＝　税引後利益　÷　事業投下資産

両者の違いは分母です。ROAはすべての資産を対象としますが、ROICは事業に投下された資産のみを対象とします。

会社が保有する資産には、有価証券や保険積立金など、主たる事業に関係しない資産も含まれます。ROAではそういった資産の影響も含まれてしまいます。

一方、ROICでは純粋に事業に関連する資産のみを対象とするので、投下資産に対するリターンを正確に測定することができます。

（ROAが対象とする範囲）

（ROICが対象とする範囲）