複数の会社から給与の支払いを受けている場合の源泉徴収
働き方が多様化してきたことに伴い、副業やパラレルワークといった言葉もよく聞かれるようになりました。言葉の意味するところは様々なようですが、複数の会社に属しながら働く方(例えば、会社役員など)もいらっしゃいます。そのような場合の源泉徴収はどうするのでしょうか?
まずは支払われる給与が主たる給与か、従たる給与のどちらかに該当するのかを判別することが大切です。
主たる給与:「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人に支払う給与
従たる給与:主たる給与の支払者以外の給与の支払者が支払う給与
主たる給与の場合、「給与所得の源泉徴収税額表(月額表及び日額表)」又は「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」(以下、税額表)の甲欄に基づき源泉徴収を行います。一方、従たる給与の場合、税額表の乙欄に基づき源泉徴収を行います。
主たる給与の支払者に申告した源泉控除対象配偶者や控除対象扶養親族は、年の途中で従たる給与の支払者に申告替えは可能ですが、逆は出来ません。
従たる給与は原則として年末調整は出来ないので、本人が確定申告することにより所得税等の精算を行うことになります。
(参考)