ことばの5つの使い方/よむ、きく、はなす、かく、かんがえる

昔、英語の文型には5つのパターンがあると教えられました。

 

1.SV

2.SVC

3.SVO

4.SVOO

5.SVOC

(S:主語、V:動詞、C:補語、O:目的語)

 

非常に簡潔に整理できるんだな、そんな風に妙に感心した記憶があります。

 

言葉も使い分けとして5つのパターンがあると思います。

よむ、きく、かく、はなす、かんがえる。

 

教育の現場ではよむことを重視する傾向に、また会社などではコミュニケーション能力(多様な要素が絡む能力ですが、ここではきく、はなす)が重視される傾向にあるように観察されます。

 

また、上記の5つは以下のように分けることもできるでしょう。

よむ、きく、かく、はなす→外の世界に向けること

かんがえる→自分に対して問いかけること

 

かんがえることはある意味で私事的なことである一方、他の行為は世界と対話するための行為です。それらの相互関連、自分との対話&世界との対話を上手く行うことがことばの適切な使い方のように思います。

 

でも、どれらの能力に特化することが自然であるように

周りの人々を観ていて思います。

 

以前、とある大学教授がこんなことを言っていました。

『論理的なことを話す人間が論理的な文章を書くわけではない。

 逆も然りで、論理的な文章を書く人間が論理的なことを話すわけではない』

 

人間の能力が多様であるようにことばを使う能力も人によってどれかに偏っているように思います。

 

また、職業によっても特定の能力を要求することもあります。

政治家や噺家の方であれば、話すこと。カウンセラーであれば聞くこと。

作家であれば書くこと。・・・

 

そのように言語の能力と一口にいったところで、もっと深くみていくと多様な側面があり、それぞれの領域で得手不得手があるのが普通です。

 

それは言語の種類にもよると思います。

日本語や英語、ドイツ語やフランス語、中国語やロシア語、

そして同じ”言葉”であるなら、数式やプログラミング言語といったものも

コミュニケーションするためのひとつの手段でしょう。

 

自分のことを観察してみると、日本に生まれて日本語に触れて育ってきましたが、

日本語の使い方が下手だなとつくづく思います。

学生のときはどちらかといえば、英語のほうが国語よりも好きでした。

また、数式やプログラミング言語もあまりに高度なものは使えませんが、

平易なものなら抵抗はありません。

 

日本語を使う時、言葉では表現できない妙な”ひっかかり”がある感覚です。

英語やプログラミング言語、数式にはありません。

 

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「数列」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』最終更新 2021年2月21日 (日) 15:10 UTC

URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%B0%E5%88%97#%E7%89%B9%E6%AE%8A%E3%81%AA%E5%BD%A2%E3%81%AE%E6%95%B0%E5%88%97 

 

高校のときに習う数式の計算式ですが、特段の抵抗はなかったように思います。

(今でもこれらの式なら導出もできます)

 

私見ですが、英語や数式は”記号的”な言語ですが、日本語は”情緒的”言語であるように思います。曖昧さや繊細微妙な表現ができるのが日本語のいいところですが、英語や数式はどちらかといえば、はっきりと明言するように思います。

(数式は当然にそうなのですが・・・)

 

会計はもっとわかりやすいです。

多くの場合、使う式は以下の2つで十分です。

・資産 = 負債 + 純資産

・収益 - 費用 = 利益

 

純資産 = 資本金 + 剰余金(利益の獲得分)ですから、

剰余金のところに利益を代入するとします。

 

資産 = 負債 + 資本金 + 収益 - 費用

 

費用を左辺に移項します。

 

資産 + 費用 = 負債 + 資本金 + 収益

 

この式から何故、資産や費用が借方、負債や収益が貸方になるかわかるかと思います。

この式の左辺を”借方”、右辺を”貸方”と読んでいるだけなんだなと思って頂ければいいと思います。

 

難しくはないので、数式で考えてみてもいいかもしれません。