会社を機能的に分解する

会社というものは事業を行うために、いくつかの機能を持ちます。今回は会社を「機能としての集合体」とみなして考察してみます。

 

会社には以下の機能があると考えています。

 

・経営:会社の方針等について決めること

・製造開発:利益の源泉となる会社の商品・サービスを生み出すこと

・営業:会社の商品・サービスを必要とする人に届けること

・管理:お金の管理や人の管理、事務的な諸々を処理すること

 

つまり、会社というものは以上の4つの機能の集合体と考えることができます。

 

会社 = 経営 + 製造開発 + 営業 + 管理

 

会社のビルや敷地、従業員などは生産活動に必要とされる投下資源であって、マストな場合もありますし、そうでない場合もある。立派なビルや働いている立派な格好をした人たちが会社というものではありません。

 

あくまでも、会社は法人であり、法人は法律上のテクニカルな産物です。利用するだけのメリットがあるから、そのような形態をとっているだけです。

 

「日本の会社はすべてを自前で賄おうとする」

 

そのように言われることがあります。経営者はずっと新卒から入って出世競争に勝ち残ってきた人物、製造開発は自前、営業部員も管理部門の人間も自社の人間で揃える。つまり、”純度”を求めるわけです。日本の経営が家族的と言われる所以は、そのような排他性にあるようにも思います。

 

これをどう思うかは人それぞれですが、機能的な側面からみると、自社内の資源ですべてを賄うのか、それともアウトソーシング、外部の人間に委託するのかは、求められる成果を重視するならば、どちらでも構いません。

 

しかし、会社の枠組み外にお願いすることを、どこかしら”恥”であると思ってしまう人もいるようです。

 

でも、先入観なく捉えるならばどちらでも構わないと思います。むしろ、自社で行うより、アウトソーシングしたほうが、より品質が高い成果が得られるのであれば、積極的にするべきだと思います。

 

社会は構成する人間の総意によって変わっていくのならば、現代のような多様性を許容する風土が芽生え始めている社会ならば、それも受け入れられるような気がします。