形式の”実質”と”権威化・目的化”

引用元:三省堂 新明解四字熟語辞典

繁文縟礼

−礼儀や規則・形式などがこまごまして煩わしいこと。

 

形式を整える、標準的な方法を採用することは工業製品だけでなく、無形のサービス、方法に関しても適用できる考え方です。形式を共通化することの意義は、効率性や明瞭性の確保といったことですが、時に手段であるはずの形式化することが目的化してしまうことがあります。

 

「効率性や明瞭性のために必要なところは、みんなのやり方を一致させようね」

 

意図するところはそれだけなのですが、いつの間にか、やり方やフォーマットが「こうあらねばならない!」といった、目的がない形式化になってしまうことがあります。

 

「ずっとそれでやってきたから、今もそれでいいでしょ?」

 

煩雑な手続きややり方を改める視点、発想を持たず、今までのやり方だというだけで繰り返されることは多々あります。あまりにも日常の風景に溶け込みすぎると、ついつい改良の余地があることに目が向きません。

 

必要なことが不足し、不必要なものが温存される。

 

そういった状況はあらゆるところに散見されます。先入観を外す作業を定期的に持ちたいものですね。