マンガ『種の起源』著:チャールズ・ダーウィン

チャールズ・ダーウィンの提唱した進化論を彼の生涯と共に理解するのに最適です。

 

神が全てを創造したとする従来の創造論に対する進化論は発表した当時、大きな反対にあったようです。内容の是非に関わらず、とりあえず常識(当時の人々が当たり前に思っていること)は何でもかんでも反対する。考える、判断するということなく、とりあえず、今までのことを信じるといった姿勢は古今東西、変わらないようです。

 

進化論のメインとなるのが、自然選択説自然淘汰説)です。

すべての生物には固定差があり、環境に応じて適者生存の原理が働き、固定差の有利不利が決定される。有利となった個体が次代に子孫を残すことが出来るというものです。

 

これは生物の優劣を表すのではなく、環境に応じて種は多様に広がりを見せるというものだそうです。本著の中では、ダーウィンが進化論が曲解されて伝わっていること、悪いように利用されていることを嘆くシーンがありました。注意が必要ですね。

 

ダーウィンが進化論の考え方を世間に発表する時に、社会からの批判を非常に憂慮したというのは、興味深い。種が環境に応じて進化してきたというのに、現状の考え方とは異質なものを拒絶するときの反応は「笑う」か、「攻撃する」の2パターンがあります。大抵は前者、「笑う」です。怖いのは『攻撃する』といった反応です。大抵の場合は理由もなく、それは起きますが今でも注意すベき対応ですね。