かいけいがく vol.63 - 連結 Part.1 -
(vol.62から続く)
かいけいがくシリーズも前回まででvol.62まできました。
結構なボリュームがあったかと思いますが、ひとつひとつは丁寧に追っていけば、
難解で理解できないといった論点は無いと思います。
数学などの自然科学と違って、会計はひとつひとつは難解で理解できないといったことは無いと思います。そうでなければ、これほど世の中の広範な領域で使われ続けることもないはずです。
会計は一部の者のためにあるのではなく、世の中のひとすべてに開かれています。
多少の根気と注意深さがあれば、手にすることができます。
前回までの話は、いわゆる個別会計といわれる話を取り扱ってきました。
つまり、対象となる会社が1社のみで、その会社で行われていることを取り扱って来たわけです。もちろん個別会計は重要なのですが、世の中の流れとして連結会計が重要視されます。
現代の企業においては、世界中に子会社や関連会社があるような企業グループが一体となって経済活動を行っています。実態として企業グループで一体となって活動しているのであれば、グループ全体の業績はどうなのか?といったことを知りたいのは自然な流れでしょう。
企業グループ全体でみたときの会計が連結会計です。
つまり、企業グループがA、B、C、D、・・・と構成される場合、個別会計が個社ごとを取り扱うのに対して、連結会計であれば、
連結会計 = A + B + C + D + ・・・
といったように、企業グループ全体を包含して会計を適用します。
その場合に適用される会計についてこれからみていきます。
「難しいそう・・・」と思われるかもしれませんが、誤解を恐れずに言えば、
連結会計でやっていることは、
”合算して、修正する”
です。
つまり、各社の財務諸表を合わせて、必要に応じて修正することで、
連結財務諸表を作成することになります。
もし心が折れそうになったら、
「足して、修正するだけだろ。」
と思っていただけると、気持ちが楽になるかもしれません。
(vol.64へ続く)